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私はお母さんにラプンツェルと呼ばれている。
大事に仕舞いこまれて育った。
お母さん以外には会ったこともない。
奥深い森に建っている塔
誰も通らない。
ある日、綺麗な人が通りかかった。
「まあ!」
ビックリして声をあげてしまうと
「君は…だれ?」
見つかってしまった。
「私は…ここに住んでます」
「入り口はどこ?」
「無いの。髪を伝って登ってきて」
その人は髪を伝い部屋に入る。
綺麗な人だな…
赤がよく似合う。
「俺は隣の国の王子で左之助と言う」
「私はラプンツェル…」
「そんな大層な名前なんて似合わねーよ。
平助でいいだろ」
「お好きに呼んでください」
「おし。平助。俺のものになれ」
「???」
よくわからないからニッコリ微笑む。
「目を閉じろ」
何で目を閉じるのかわからないまま目を瞑る。
何か柔らかくて温かい物が唇に触れる。
何だろう?
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