第4章 深まる恋、そして謎

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「おまたせ!」  涼君がペットボトルと二つのコップを手に、元気よく戻ってきた。 「あれ? どうしたの?」  しかし、私の様子を見て、すぐに心配そうな様子になる。  やばい……。  動揺と悲しみが、完全に顔に出てしまっていたかも。 「ううん、何でも」 「そっか、疲れもあるだろうし、大変だよね」  涼君の口調に、深いいたわりが感じられて、すぐに涙ぐみそうになる。 「俺でよければ、何でも話してね。愚痴でも不満でも不安でも、ぶつけてくれればいいから」  そう言うと、涼君は私の肩に手を置いてくれた。  すごく嬉しいはずなのに、胸が痛い。  肩に手を……。  自然と、あの写真の女の子を思い出してしまう私。 あの子の肩に置かれた涼君の手……。  我慢できずに、私は泣き出してしまった。 「気持ち、分かるよ」  涼君の優しい言葉が、逆に私にはつらい。  しばらくして、どうにか涙を止めることが出来た私は、目元をぬぐいながら言った。 「急に泣き出して、ごめんね」 「気にしないで」  やっと、少しは落ち着いてきたかな。
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