第4章 深まる恋、そして謎

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 ネットでは写真も出ていた。  そのほとんどが、人気絶頂の頃のものと思われる、アイドル風の衣装で歌う一髪屋さんの姿を写したものだ。  昭和風イケメンな雰囲気だった。  ただ、「この人が父親かもしれない」といわれても、正直ピンと来るものはない。  八重桜さん、本間さんのときと同じく。 「八重桜さんや本間さんと会ったときも思ったことなんだけど……」  私は思ったことをそのまま言った。 「正直、八重桜さんも本間さんも一髪屋さんも、『私の父親かな』って風に考えると、ピンと来るものがないんだよね……」 「ずっと会ってなかったから、どうしてもそう感じてしまうのかもね。その三人の中に、実のお父さんがいる可能性は、十分にあるとは思うよ」  涼君は力づけるように言ってくれた。 「あれ? でも涼君は一昨日、『実の親子なら、会えばすぐ分かるはず』みたいなことを言ってなかったっけ?」 「うっ……よく覚えてるなぁ」  涼君は困ったように笑う。  その後、しばらくたわいもない話をしてから、今日二度目のおやすみの挨拶をして、私は自分の部屋に戻った。  今日も色々あったなぁ……。  一髪屋さんって、どんな人なんだろう。  性格は、実際に会ってみないと、分からないな。    気になることは色々とあったけど、とりあえずシャワーを浴びたあと、お布団に入る。  すると、疲れていたこともあってか、いつの間にか寝入っていた。
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