第5章 大阪編

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「ほな、その鑑定団にお願いすりゃ、ええわけやな」 「ええ、できればそうしたいですね。いつ頃なら、ご都合つきますか?」  さっそく私は、鑑定の日時を決めたいと思った。  鑑定「団」のところはスルーで……。  それにしても、意外と早く話がまとまりそうで、少しびっくり。  馬が合わないと思ったのは気のせいで、交流を続けていけば、もしかしたら仲良くなれるのかも。 「ほな、来週の火曜でええか? えーと、今から四日後や。明日とあさってはライブの予定が入っとるし、月曜は用事があるし、あかんねん」  来週火曜日……その日は、涼君の部活もないらしく、こちらとしても好都合だ。  私たちは、二つ返事で了承した。  八重桜さんの鑑定がたしか水曜だったから、来週は火曜水曜と忙しくなるなぁ。  でも、そこで一気に状況が進展しそう。  ちょっとだけ心が軽くなった。 「それでオッケーやな」  一髪屋さんは、満足そうに言った。 「ほな、『親子水入らず』といこか。何でも聞いてーな。俺の栄光の軌跡なんかはどうや? 俺が歌手なんは知ってるんやろ?」 「はい、『ふられた今宵、わななき夜桜』ですよね?」 「ちゃう!」  大きな声で怒る一髪屋さん。  え?  曲名、間違ってたっけ。  前言撤回……やっぱ私は、この人、苦手かも。
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