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それから電車に乗り、京都に帰ってきた私たちが時計を見ると、すでにお昼時だった。
なので、涼君のよく知る定食屋にて、昼食をとることにする。
食べ終えると、次に私たちは、おじいちゃんのお見舞いのために病院へ向かった。
病院に到着し、病室に入ってみると、おじいちゃんはそこにはいなかった。
「う~ん、タイミングが悪かったみたいだね」
がっかりして、私は言った。
「検査中かもね。もう少し待ってみようよ」
涼君がそう言ったとき、後ろのドアが開いた。
「おお~! 来てくれてたのか! 待たせてすまんな」
おじいちゃんは元気そうなので、ひとまず安心する涼君と私。
私たちが口々に具合を尋ねると、おじいちゃんは状況を話してくれた。
「昨日言ったとおり、今日と明日の検査結果が良好なら退院できるんじゃが……今日の検査が、今しがた終わってな。良い数値じゃったよ。明日の午前中にもう一回検査してみて、問題なければ退院ってことになりそうじゃ」
「そっか! よかった!」
順調みたいで、本当によかった。
「それでそれで。そっちのほうはどうなんじゃ? 進展があったか?」
私たちのほうも、一髪屋さんと会って話したことなどを、おじいちゃんに説明した。
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