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「さて、そろそろ自分達もおいとましましょう、あまり遅いと明日の仕事に差し支えますよ!」
「そうですね…千春帰りましょう明日は週末、また忙しくなるわよ」
「そーだね…。ちゃんと寝とかないと」
「では、店まで送ります、行きましょうか?」
まだ、パーティの余韻が残る会場を私と遥は三枝さんと後にした、もう来る事はないと思うけど、私達は体験できない筈の体験が出来た事に感謝をしながら帰路に着いた。
まだ、余韻冷めやまぬ翌日の仕事はかなりハードだった、重なる連休の所為か何時もの倍の回転率で商品も飛ぶ様に売れた。
しかし、なんでだろ?
何時もの連休でも、こんなに人が来る事はないのに…
また、人が来た。
「いらっしゃいませ、何人様ですかー?」
来店した客は指で三名と私に伝えてきた、ふと、その客は一冊の週刊誌を見ながら友人達と語り合っていて何やらボソボソ
そして…
「店員さん、ここ、本当にお忍びで三枝って人来るの?」
即ちそれは三枝光成さんの事とすぐに理解した、更にその客は私に雑誌の1ページを開いて見せてきたので、それを見ると…なんと!
そこの写真にはあの三枝さんが記載されていて、資産家インタビューみたいな見出しがある
思わず、お客の手からその雑誌を受け取ると、その内容に驚いた。
ー資産家の次男・光成さんのお気に入りは凪と言う喫茶店らしい…そこは雰囲気も良く、味も良くて本人がお気に入りと話したー
記事にはこのお店の事が数行だけど書かれている。
「原因はこれなのかしら?」
私はその記事に目を通して覚え、それを客に返却すると、空いたばかりの空席に誘導して注文を受けた。
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