episode2 祭りの後で…

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「ありがとうございましたー。」 最後の客が店を出て行く、数人居る従業員達で彼らを見送ると、閉店時間は何時もの一時間遅れ、外のシャッターを落しこれから閉店業務が始まるのだけれど… 「少し休ませて下さ~い」 私と遥以外の後輩従業員は一同に返してそんなセリフを溢し、カウンター席で皆ぐったりしていた。 まぁ、仕方ない…私達でさえかなり一杯一杯だったし、彼女達にはかなりハードだと分かる。 「遥、どうしようか?」 「そーねー…あまり彼女らに余裕はなさそうだから、二人でやっちゃおーか。」 「だねー。じゃあ、貴女達帰っても良いよてか、帰ってしっかり身体休めて明日に備えて」 『すみませーん…お先に失礼します!遥先輩、千春先輩』 それぞれに挨拶して彼女達は順次帰宅していった。 「さて、どっからやろうか?」 「兎に角手分けして終わらしちゃおーよ、遥」 「だーね、やっちゃお!」 遥と二人、何時もは時間かけて教えながらやる閉店業務も、今日はそれもないので、お互いに阿吽の呼吸でテキパキと作業をこなす。 終わって見れば、流石と言うべきか普段よりも早く業務が終わった…マスターが顔を出した頃には二人でカウンター席に座り、水を口にする余裕さえあった。 「手際良いなーもう、おわったのか?」 「はい、教えたりする必要もないので、こんなもんですよ!」 「しかし、あの御曹司ってかなり影響力あるんだねー。芸能人程じゃ無くてもあれだけ人が来ちゃうんだもん」 感心して頷く私とマスター。 でも、名前だけじゃないと思うな…あれだけ気遣いが出来て優しくしてくれる人。 確かに影響力があるのはわかるけど、私は個人的に人柄な気がする。
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