Plain Song

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「俺の曲って、」 「うん」 「男目線の曲が多いじゃん」 「…うん?」 「なんか青臭くてさ」 「……うん、?」 「………」 「………」 「…その、」 「………」 「…片想いっぽいのが、多いじゃん」 「うん、そう、だね?」 ………。 今まで累と一緒にいて、こんなに気まずい雰囲気になったことがあっただろうか。 いつも馬鹿ばっか言って、ぎゃーぎゃー騒いでたからこんな風に静かなのも珍しいくらいだ。 「あー、もう!むかつく!」 「ええっ?!何もしてないのにキレないでよ!」 ダンダンッとソファーから足を投げ出して、累は髪をくしゃくしゃにしながら大きな声を上げる。 ゆるくパーマのかかった累の髪は掻かれてぴょんぴょんと跳ね、そのまま累の手の中でぎゅっと握られた。 「もうこの際はっきり言うけど、お前マジむかつくわ」 「…え!なんで?!」 「ちげーよ、そういうむかつくじゃなくて、」 「むかつくに他意なんかないでしょ!」 「あーもう、好きだっつってんの!好きすぎてむかつく、お前」 ……は? まさにポカンとするとはこういうことか。 開いた口が塞がらない。 え? …え? 今、なんて言ったの。 好きって…どういう意味で?  
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