桃太郎チームX第一話

ー始動ー

【MOMOTARO】は、プロジェクトの中で中核となる人間である。

唯一【ONI】に対抗する力を持つといわれている。

とても危険な人物ということで、今まで封印されていたというが、

もう打つ手はない政府は最後の切り札を使うことを決断した。

これが我々人類の最後の砦となる。

信じて進むしかない。

「わかっていると思うが、【MOMOTARO】は、

過去地球上に生息していた我々の先祖である者たちのなかでも、

凶暴でかつ、非情な人間であったという。

プロジェクトが無事遂行したあとに、

生かしておけば、いつか厄災を招くことになるだろう。

我々の障害とならぬよう、

【MOMOTARO】は、抹殺すること」

「承知いたしました」

２０００年以上も前の人類がどのような言語を話し、生きていたのか、資料としてしか知らなかったが、

ありとあらゆる山を切り崩し、海の水を汚染させ、街を破壊することが唯一の娯楽であったという。

【ONI】と同じような、狂気の集団であったと文献に記されていた。

その中でも【MOMOTARO】は、最悪な人類であったという。

危険極まりない者と共に、地球へと向かう。

我々ではどうにも太刀打ちできない【ONI】を打ち負かすためには、手段など、
選べないのだが、なんとも情けない話だ。