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何億万という惑星のなかから小さな点を捜すのは困難である。
時間がどれほどかかるのか、私にもわからない。
しかし、我々に託されたプロジェクトだ。
失態は許されない。
見つけるまで、戻るわけにはいかないのだ。
自分の中での甘えを断ち切るためにも、
私はあえて、BAが待つコロニーへと繋がる無線を切った。
★
すでに探索を続け、1年が経過していた。
私は疲労困憊しながら、フリーズドライされた桃の肉を口へと運ぶ。
口の中で甘い果実の香りをさせるそれのせいで、BAの舌の感触を思いだした。
...恋しい。
...肌に、唇に触れたい。
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