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女へと視線を戻した。
女が身につけているのは、我々が着用している厚さ0.03mmのスキンスーツではなく、2000年代の人類が、かつて大半の人間が見につけていたという、リクルートスーツというものを着ていた。
首元を覆う、白い折り曲げた襟は、いったい何のために折り曲げているのだろう?
先がとがっている。これが武器なのだろうか?
それとも、腰に巻かれた金属と、動物の革でできた、ロープが武器なのか?
とにかく、昔話を連想していた私にとって、女ということも、この異様な服装も想定外だった。
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