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「また、新しい星が生まれるのね。
今度は地球と同じような青い星であればいいのだけれど...」
「今、産まれた星が我々が移住出来る環境に整うまでに成熟するのは、1億年以上先の話だよ。
それより、先月、[ Island 100] が、プロジェクトに失敗した。
...つまり、次は、我々の番ということだ」
「ついに...来たのね【 MOMOTARO Project(桃太郎プロジェクト) 】! 」
BAは、興奮を隠さずに、両腕を私の首に回し、抱き付いた。
ジャスミンの香りが、私を包む。心が和らぐ。
すでに、政府から打診されていた[MOMOTARO PROJECT]がついに始動する時が来た。
だが、不安と恐怖が私を支配する。
「この任務がやってきたことに、喜ぶべきことなのか、
まだ私にはわからない。
今まで、数多くの地球奪還プロジェクトが失敗した。
その中でも
【 Island 100 】の[Tom Thumb Project(一寸法師プロジェクト)] は、完璧だった。
絶対に失敗しないと思っていたのに、...」
彼らの乗った船が、【 Island 100 】へと戻ってきた時を、思い出した。
爆弾を乗せた船が、そのままコロニーに直撃し【 Island 100 】は、消滅した。
敵に気づかれれば、コロニーごと破壊される。
そんな危険を抱えて、地球へと向かうのだ。
失敗をし続けている我々が、次もまた、大敗する可能性は否定できないだろう。
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