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「大丈夫よ。
私たちには、アイランド101きっての、新鋭達がいるわ。
伝説の勇者、【 MOMOTARO 】がそろえば、きっと【ONI】を打ち負かせられるわ!」
BAは、力強く私に言ったが、果たして、そう上手くいくものだろうか?
完璧であっても、まだ足りない。【ONI】は、とてつもない強敵である。
「私たちは今まで、このプロジェクトのために、何年もかけて、準備をしてきた。
絶対に失敗なんかしない。これで、地球へと戻れるわ!」
政府もこれ以上の時間をかけてはいられない。
全てのコロニーが、我々のコロニーと同じように人口増加し、飽和状態なのだ。
我々のコロニーを守るためにも、絶対に、負けるわけにはいかない戦いである。
彼女の髪を撫でながら、鼻先へと触れる。
いつ触れ合えなくなるのかわからない恐怖を感じながら、
BAのふっくらとした唇に触れようと顎先を伸ばしたとき、
目の前のファイヤーショーが消え、真っ暗なモニター画面に、ブルーの瞳の男が映し出された。
宇宙島政府のマークの入った軍服を身に着けている男が、きびきびとした口調で告げる。
「失礼いたします、GI艦長。
【Island 001】政府内閣官房長官より連絡が入っております」
全ての宇宙植民島を統率する001からの連絡。
---時が来た。
「繋いでくれたまえ」
短く応えると、真っ赤な鷹をかたどった政府マークが浮かび上がり、数秒後に、
赤い軍服を着た男が、我々がいる艦長室に置かれたネオバロック様式の椅子の前へと現れた。
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