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諜報活動とは、とても地味な仕事である。 俺、波留俊明は思った。 諜報要員、すなわち人々が想像するスパイは、めったに銃など使わない。 諜報活動で得られる情報の8割は、人的諜報、すなわちヒューミントが占めていると言われている。 普通、残りの2割ほどを、機械に頼る。 残りはどうするか? 答えは簡単、その穴埋めのため、時に 暴力を伴った活動を行う俺たちイリーガルの出番だ。 対象を捕縛し、ありとあらゆる手段を用い、情報を手にいれる。 そして、その情報を元に、活動する。 そんな世界に放り込まれてはや5年。 どうしてこの世界に放り込まれたかは、別の機会にのべるとしよう。
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