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褒められた嬉しさでニヤニヤしそうだったから話題をちょっと変えてみる。
「便利屋よ」
「便利屋?」
「分かりやすく言うと、お金をもらってお客さんの依頼を請け負う仕事」
「万屋って事?」
「そうそう。そっちの方が分かりやすかったわね。万屋、万屋」
万屋かぁ。ちょっと面白そうかも。
「まぁ、ウチと同じ高校に通っていたお姉ちゃんが、勉強は大丈夫っていうならお姉ちゃんが産休明けるまで働いても良いよ」
事務仕事なら何とかなりそうだし、それよりも何よりも万屋という仕事に、ウチの中の好奇心が暴走してしまった。
「サンキュー、助かった。そしたら話は私から通しとくから」
お姉ちゃんはガサゴソとポケットの中に手を突っ込むと一枚の名刺を取り出し、ウチに差し出してきた。
「それ私の名刺。その裏に事務所の連絡先と住所書いてあるから入学式の日に、式が終わったら直ぐにそこに行って。アンタの名前を言えば分かる様に話、通しておくから」
ウチは名刺をひっくり返し、書かれている文字を目で追う。
叔母さんの職場の場所は、すすきのかぁ。
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