初めての声 葵編

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次の日の朝、休みの日でいつもより早く目が覚めた。 早速LINEを入れる。 おはよー おはよー あれ?アートさん、起きてるんだ。 早いですね 電話する? え?いま? まぁ、みんな寝てるし大丈夫かな。 驚かせようと思い、いきなりかけてみることにした。 呼び出し音を聞いてるのもドキドキする。こんなにドキドキしたの久しぶりだな。それにしても、出ない。まずかったかな。 「もし?」 「もしもし」 「葵さん?」 「はい。」 「電話きてるから焦ったわ!」 「ですよね?」 「驚かせようと思って。」 「驚いたわ。」 「すみません。」 「初めましてやね。」 「はい、初めまして。」 「声が若いね。」 「そうですか?そんなこと初めて言われました。」 適当に世間話をして緊張して何を話していいか分からなかったのですぐに切った。 電話を切ってから早速LINE。 緊張しました 久しぶりにドキドキしました 俺も 全然声、高くなかったですよ そう? ならいいけど また今度、時間が合ったら電話しよ はい 初めてアートさんの声を聞いた。この人本当にいるんだ。 バーチャルだった関係が少しリアルになりました。
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