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優しく合わせるだけのキス。彼の大きな手が何度も髪を撫でていく。細くてコシのないこの髪の手触りが好きだと言っていた。こうした仕草のせいでよりいっそう甘えてしまうのだが、甘えるのも甘やかすのも好きだと言う彼には何も問題ないのだろう。
「長谷川さんて……キレイだよね」
真顔でまじまじと見つめられながら言われて自然と顔が熱くなってくる。……まだ…繋がったままなのに。
「何言って…」
「初めて見た時からキレイな顔してるなぁとは思ってたんだけどさ。なんか…こういう関係になったら、よけいキレイだなぁって思うようになった」
「そんなこと」
「あるよ。この髪だって染めてるワケじゃないのにうっすらアッシュブラウンのツヤツヤでさ、瞳はちょっと濃いめの焦げ茶色ですっごく澄んだガラスみたいにいつもキラキラしてるし、まつげ長くて色っぽいし。
でも不思議に女っぽくないんだよね。キレイな顔立ちしてる鼻筋とか頬とか。それにこの下側が厚めの唇なんかエロくて俺気に入ってんだよ」
ちゅっと下唇を吸われて甘噛みされる。
「ぁ…」
「それにその声。毎朝ホームで聞いてる時は張りのある心地良い声なんだけどさ、こういう時になるとすっごい可愛くなるっていうかエロくなるっていうかヤバイっていうか…………とにかくなんかモロ腰にくるんだよね」
「…バカ」
「体つきだってさ、ちゃんと鍛えてあるキレイな筋肉がバランス良くのってて、骨格がちょっと華奢だから小柄に見えるけど、背中とかかなりセクシーなんだよ。ほら、この筋肉の付き方」
「ぁ……ん」
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