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恐らく魔術院の二年生以上であろう男達は少年に忠告、もとい脅迫をする。可愛がってやる、というのも走りに使うといったことだろう。
「それは願っても無いご提案ですね?」
「だろ?わかったならさっさと「しかし、お断りします」……何だと?」
「いえ、これから学友になるであろう人を放ってこの場から逃げる程、人間腐ってはいませんので。」
「……そうか、どうやら痛い目に合わないとわかんねぇみてぇだな」
「痛いのは嫌ですが?」
「はっ!言ってろ。【ファイアバレット】ォ!!」
男の手からビー玉程度の炎の弾丸が少年へと向かう。少年は冷静にその弾を見つめ、「躱した」。
「一つ、まだ入学もして居ませんがよろしいですか?
この様な狭い路地で使う魔術として、使うべきであるのはボール系、又はウェーブ系の魔術が最適ではないかと思います。バレット系であれば速さ、威力に於いては優秀ですが、相手の実力次第で避けるなど造作もない事だと知っていてください。」
「って、てめえええぇえぇ!!」
少年の発言に激昂した男の一人は、少年へ拳を握り肉薄した。速度からして強化系の魔術を使っている男。
しかし少年は、そして、と呟き。
「貴方、遅いです。」
と、男の身体が一回転したかと思えば、硬い石畳の上に叩きつけられた。
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