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社会福祉法人『みんなの家』は、小梅市西部郊外の小高い山の中腹にあった。
途中、何度もカーナビの案内を疑いたくなるほど細い道もあったが、何とか無事に辿り着いた。
障害者の施設は決まって塀が高く重たい扉で完全に隔離されてた建物が多いが、『みんなの家』の門前に来てみて感心した。
そこには、竹で組み上げた低い垣根があるだけで、閉鎖的な印象は全く無かったからだ。
きっと、地域住民との関係もうまくいっているに違いない。
私は、車を施設の門前の駐車場に停めると、寝ている少年をおぶって、二階建ての古い木造建築の入口まで砂利道を歩いた。
少年の体は枯れ木のように肉付きが薄く、ひな鳥のように軽かった。
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