第1章

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「そうだな。でもこうして交じり合わないと思っている物だって重なることが出来るんだから、やって出来ないことなんて無いのかもな」 「…ねぇ、カンナ。さっき、クレアちゃんのこと星に例えてたわよね。月と星は近くで寄り添っているけど一緒にならないって言うこと?」  エティア自身、何を聞いているのだろうと自分に問いかけていた。  ライバルである彼女がちゃんと告白したことを知った時には、驚きとその勇気を讃えたい気持ちだった。  カンナがクレアへ想いの返事をしたのを聞いた時、自分がフラれたかのように胸が苦しかった。  クレアは大切な友人で、好きになったのが同じ相手でなければ、きっと恋の応援だってしただろうし、フラれたとしたら相手に文句の一つも言うところだっただろう。 「クレアは友達だからな。どうして俺に好意を持ってくれたかは分からないけど…近くにいすぎてそういう対象に見れないってことではないよ」  改めてクレアへの想いを聞くことに、少しだけエティアは緊張の面持ちになる。  今更聞いたところで自分たちの関係が変わるわけでも無いのに―――。
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