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真顔で俺を見下ろす国枝に、眉を下げる。ダメージって……ひどくないか? それは俺の姿が不快だってことなのか国枝友樹よ。
「……見なきゃいいだろ」
「見ちゃうから言ってんの! あのさ颯吾さん、その生足は反則だから。やたら白いし脛毛見えないし程よく引き締まってるしで目に毒。駄目。絶対駄目」
勢い込んでいい募る国枝に、ますます眉を下げる。そこまで否定しなくてもいいだろうが。
「そんなに俺の足はひどいのか……」
「は? や、そうじゃなくて。いや、だからさ」
頭をばりばりと掻いてから、国枝は顔を背けた。
「……なんか色々想像しちゃうから、生足晒さないでくんない?」
想像? またわけのわかんないことを言うやつだな。
「別に同性なんだからいいだろ? 気にすんなよ」
生娘かお前は。
「いや普通なら気になんないよ? なんないんだけど! あああ、いい。わかんないならいいっ。俺が一人で妙に色々と生々しい想像してテンパってるだけだから」
足取り荒く俺の横をすり抜け、部屋に入ってしまった国枝に口を尖らせる。
おーい。コーヒー入れてくれないのかよー。
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