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自分でやるかとさっさと諦め、のそのそと浴室へ向かった。
シャワーを浴びてリビングに戻ったら、テーブルの上にコーヒーの入ったマグカップが置かれていた。それを見て、思わず笑ってしまう。
どんな顔して入れてくれたんだろうか。律儀なやつ。
「コーヒーサンキュー」
国枝のいる部屋のほうに声をかけ、緩んだ顔のままマグカップを手にソファーに腰掛けた。
置いていた鞄から書類を取り出し、ローテーブルに広げて目を通していく。
明日は一日事務処理だな。国枝も部屋から出てくる気配がないし、今夜は早めに切り上げて寝るとするか。
それにしてもあいつ、何を想像してテンパってんだろうな。
それからも帰宅すると、変わらず国枝はコーヒーを作ってくれた。
スーツを脱いで部屋を出ると、物言いたげに俺を見てくるが無視させてもらった。
何が気に食わないのかわかんないなー、と不思議に思いつつ、シャツとパンツと靴下だから駄目なのかと考えたりもした。
靴下を脱げばいいんだろうか。
シャワーを済ませ、パジャマを着てリビングに戻る。
「コーヒーでい?」
「サンキュー」
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