第1章 #2

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「マーガリンもちょうだい」  書類を読みながらフランスパンを食べ、コーヒーを啜る。うまうま、幸せ。 「朝も夜もパン? 昼は?」 「昼は米。朝はでも、食ったり食わなかったりだな」  コンビニ寄って、なんかしら買って食うけど。 「うわあ、よくそれで仕事できるね。俺なんかけっこうガッツリ食べるよ」  メインのフランスパンを食べ終え、マグカップを持ちソファーに移動した。 「国枝は体力使うからだろ? 俺は口が回ればいいし」  ノートパソコンを起動させ、寝そべったままぽちぽちとニュースをチェックする。 「颯吾さん明日は仕事?」 「仕事。ああ、もう一週間か。早いな」  明日は土曜だもんな。ってことは、先週の今頃か。隆史と別れたのは。その翌日には国枝がやって来て……。  仕事が忙しいせいもあるけど、こうやって寂しさも感じず一週間すごせたのは、国枝がいてくれたからだろうな。 「俺は休みだから、なんか作ろうか?」 「お、じゃああれ。あれあれ」
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