海賊と人魚

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15人…… 船内で俺らが殺ったのが4人だから……後の11人はメノウがやったのか……確かにバケモノ女だな。 「……どうしても、条件が呑めないというなら仕方ない。 ここから飛び込んで海の藻屑にでもなってやるよ。 ただし、その場合 お前らのボスも巻き添えだ。 お前らは16人の仲間を失うコトになるんだぜ」 「……く、クソッ!」 ……もはやどっちが悪役なのか分からない状況になっているが、海賊たちはしぶしぶ条件を承諾した 海賊たちは、乗員たちを食堂に閉じ込めその鍵を、出血多量でふらふらになっているメノウの首にかけた。 奴らはきっちり金目のモノと……死んだ、15人の仲間たちを船に運びながらもメノウを連れて海賊船へ引き上げる。 そして、海賊船はゆっくりと遠ざかっていく。 俺は安堵のため息をついた。 これで、とりあえず俺たちは何とか助かりそうだな…… 安心したら、急にウエストの辺りが気になってきた。 先ほどベルトを外したせいで、ズボンが若干ずり落ちてきているのだ……また痩せちまったみたいだな。 しかし、まだ呑気にベルトを締めていられる状況じゃない。 海賊たちが、妙なコトをするかもしれないし、約束通り船長も解放してやらなきゃな。 ここまできたら、メノウのコトも助けてやりたいし…… 「……つーわけで 悪かったな、オッサン。 もう少しであんたを解放してやるから、あとはアイツらに拾ってもらえよ」 俺は、小舟に船長を乗せてロープで客船と繋いでおく。船が大砲の射程外まで離れたらロープを切ってやればいい。 双眼鏡で海賊船の様子をみると、あっちもちゃんと俺の指示通りメノウを小舟に乗せているようだ とりあえず、メノウを回収したら全速力で逃げよう。 先ほどの砲撃は、奴らのメインマストに命中した。直せばすぐに元通りになるだろうが、とりあえずすぐに追いつかれるコトはない。
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