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「とにかく、今日はしっかり掃除すること。私もリディアから色々言われてるから、いくらお前でも甘やかす訳にいかないんだ」
「へーいへい。任せといてくださいよ」
何百と繰り返している為、アディストの手には掃除用具が既に握られていた。
頭に三角巾を巻き、服を汚さぬようエプロンまでしっかり着ている。
「こんなことでサボれるならいくらでもしますからね!」
ま さ に サ ボ り 魔
「違ーう!! お前はまず仕事を真面目にしろ!!」
「ごふっ!?」
綺麗に決まる、左ブローからの右フック。
口から血を吐きながらアディストは地に伏した。
「うぇー……きったね……誰だよこんなに汚したの」
今日一番始めの掃除は、自らの血で汚れた床を拭くことからだった。
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