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「それも浅倉さんが教えてくれるの?」
いつの間にか舌ったらずになっており、敬語さえおぼつかなくなっている。
立ち上がった浅倉の顔を見上げると、もう今日は終わりだと顔を見ようともしてくれない。
建はもう一度シャワーを浴び、脱がされたTシャツと下着を身に纏った。
与えてもらった部屋には布団もなく、今夜はここのソファで寝かされるらしい。
それでも建にとっては極上の寝床だ。
肘掛に頭を乗せると、足まですっぽりと納まる。
幅が狭く寝返りはうてないが、毛布も貸してもらいくるまって寝た。
あんなに怖かったヤクザの部屋なのに。
今日一日で、あまりにも色んなことが起こったため、建はすぐに深い眠りに落ちた――――。
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