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監禁されているのだと実感が沸いたのは、慶應組の事務所ビルに連れてこられた翌日だ。
朝、目覚めるともうすでに浅倉は起きていて、シャワーから出てきた所だった。
「あっ……、おはようございます」
夕べあんなことがあったので、さすがに顔を合わせるのが気恥ずかしい。
死にたくなるくらいの醜態を見せた気がする。
自然と目を逸らすと、さほど気にした風もなく浅倉はすっと横を通って寝室に着替えに戻っていってしまった。
寝返りが打てなかったので少し体がぎしぎしいったが、熟睡するほど自分が図太い神経だとは思わなかった。
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