第三話 監禁

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「俺にしがみついていろ」 「くっ、う、ううっ……」 しがみついた状態だったので、浅倉の息が耳に当たった。 髪を撫でられ優しく宥められると、背中がゾクゾクしてもう何も考えられなくなる。 痛いのか気持ちいのかも曖昧で、頬に流れる涙を肩に擦り付けた。 「うん……気持ちいい」 トロンとした目で答えた。 正面には鏡があって、これが自分かと思うほどだらしのない顔が映っている。
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