第1章 銀色の髪の少年

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あおいは、もう一つ、人とは違う能力を持っていた。 それは、癒しの能力だった。 傷ついた動物をなでると、あおいの手から、温かい光のようなものが出てくる。 その光に包まれると傷ついた動物の傷が治っていった。 この能力は、誰にも言ってはいない。 他の人にはない能力だと、この能力を知られたら、どうなるかわからない。 悪い人に知られたら、悪用されるといけないから、黙っていなさいとお母さんに言われた。 あおいも、あえて言わない。 この力は、弱い動物達の為に使うのだと心に決めていたからだ。 今日も、傷ついた、シカが、あおいの所へやってきた。 シカは、あおいの目を見つめると、あおいの前で、横たわり怪我をした右足を見せた。
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