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あおいは、もう一つ、人とは違う能力を持っていた。
それは、癒しの能力だった。
傷ついた動物をなでると、あおいの手から、温かい光のようなものが出てくる。
その光に包まれると傷ついた動物の傷が治っていった。
この能力は、誰にも言ってはいない。
他の人にはない能力だと、この能力を知られたら、どうなるかわからない。
悪い人に知られたら、悪用されるといけないから、黙っていなさいとお母さんに言われた。
あおいも、あえて言わない。
この力は、弱い動物達の為に使うのだと心に決めていたからだ。
今日も、傷ついた、シカが、あおいの所へやってきた。
シカは、あおいの目を見つめると、あおいの前で、横たわり怪我をした右足を見せた。
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