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 妹にあげた髪飾りとネックレスを自分でつけることになるとは、思ってもみなかった。  本当なら、そっとしまっておくべきなのかもしれない。  自分でもどうかしていると思うけれど、そのために髪の毛も伸ばしたら、不思議とよく馴染んだ。  それから、妹は歌を歌うことが好きだった。  だいたいは、童話を題材にしたオリジナルのものや、その日に見た夢を題材にした無意識から現れるものとか、アタシより小さいのによく思い付くなと思ったものだ。  あの歌は可愛らしくて、とても癒された。  もう聞けないのが悲しくて寂しい。
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