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どうしてそんな情報を知っているんだと疑問に思ったが、組織が組織なだけに個人情報を調べるぐらいできるかと勝手に納得した。
10分後、きっちり集まった人数に驚きを隠せなかった。
『皆に集まってもらったのは、新人を紹介するため。進』
彰さんに促されて全員の視線がこちらに向く。大広間の端から端まで黒服の構成員が並んでいる。俺は意を決して深々と頭を下げた。
「この度、霧ヶ峰組に入りました、久島 進と申します。よろしくお願いいたします」
『皆いじめないように。で、進の教育係は寛』
「はい」
『勤務先はオーディン。李皇(リオウ)さん、粗方の説明はしましたので指導をよろしくお願いします』
「おう」
『他に報告すべき点はある?』
「はい、若」
『はい十夜』
「最近商店街で多発している若者による恐喝について新たな情報が入りました」
『続けて』
「はい。若者はやはり暴走族で…」
色んな報告がされてるが、今の俺の頭にはまったく入ってこなかった。遂に俺は霧ヶ峰組の一員になってしまったという事が頭の中でいっぱいいっぱいになっていたから。
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