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澄みきった空と、澱みきった悪意が見えた。
美しくて、醜くて、花のように清純で、ぐちゃぐちゃした肉塊で、慈愛に満ちていて、拘束されていて、真っ直ぐに見えて、ぐねぐねと曲がりくねっていて……。
何度その笑みに甘えたか。/何度その毒で殺されたか。
綺麗にわかれている/複雑に絡み合っている
幾重にも折り重なった一番上の表面。
幾重にもして隠れていた一番奥の部分。
善?
悪?
混沌だ。
溶け合うように美しく、分離ばかりをして醜く。
呻いて目を覚ます。
白い天井。
きっと良い夢で、あるいは悪い夢のどちらかだった。
不安になって、妹を抱き寄せる。
「どうしたの?」
「……なんでもない」
心配そうな表情だけれど、それさえ愛しいと思えた。
そうだ、今日は病院に行く日だった。
もう少し眠りたいけれど、送迎してくれる人が来るから、それまでに準備をしないと。
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