Dragon's viewpoint 11

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「…大河…俺は…大丈夫…だから…」 体育教師におぶられた俺は、大河に心配をかけまいと、頑張って笑顔をみせた。 「…試合、頑張ってよ…負けたら、笑って…やる…」 「…あぁ。…わかったよ、龍。」 俺のことなんて、気にしなくていいんだよ。 大河は、大河のするべきことをすればいいんだよ。 俺はそのまま、保健室へ連れていかれた。 後ろからは、心配そうな顔をした雅人がついてきてくれた。 「やはり、頭にボールが当たるとなると、不安が残りますね。」 「頭がクラクラしたり、気持ち悪いという症状が出でいますし…病院に連れていきましょう。もう、連絡はしましたので、すぐ診てもらえると思います。」 体育教師と保健医の会話を、俺はベッドの上で聞いていた。 寝転んでいるため、気持ち悪いのは幾分か収まったけれど、頭が痛いのは治っていない。 思いのほか、事が重大になってしまいそうだ。 「…雅人、ごめんね…心配かけちゃって…」 「気にすんな。」 布団から顔を出し、ベッドの横にある椅子に座っていた雅人に謝った。
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