Dragon's viewpoint 10

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…なんで何も言ってくれないのかな。 嬉しい、とも思わないのかな… 「大河君!」 その時。 廊下から千紘さんの声がした。 「お、千紘さんが俺らの教室来るの、珍しいじゃん?」 浩平は俺にちょっかいを出す手を止めて千紘さんを見る。 「行って来いよー」 「何かあったのかもしれないよ。」 浩平と雅人に催促されて、大河は席を立った。 今度は俺が黙って弁当を食べる番だった。 正直、さっき返事をしてくれなかったのが結構心にきてしまっていて… 千紘さんのことも… 大河のことも… 見ることができない… 「…んじゃ、ちょっとだけ行ってくる。」 「弁当もらっとくわー」 「雅人、浩平見張っといて。」 「了解。」 「えー、酷いなぁ。」 大河は俺のことをちらりと一瞥すると、教室を出て行った。
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