Dragon's viewpoint 10

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なんて…タイミングが悪いんだ…! 「…あ、ご、ごめん…」 「えっ、えっとね、龍君、これは…」 千紘さんは慌てて大河から離れ、わたわたと手を振った。 …付き合ってるよね、やっぱりさ。 「…あ、浩平たちには言わないんで、安心して、ください。」 俺は大河と千紘さんから顔を逸らした。 …見たくない。 これ以上、2人の仲の良さを見てるなんて、 耐えられない。 「…そういうことだからさ、大河。早く…来てね。」 「あ、あぁ…」 声を振り絞りそれだけ捨て台詞のように言うと、俺はその場から逃げるように走り出した。 …なんで、こんなに耐えられなくなってるんだろう、俺。 前はもっと普通でいられたのに… 教室に戻るのが嫌で、俺は屋上に向かった。 気づけば、頬には熱いものが伝っていた。 …あ、ヤバい。 でも、止まらない。止められない。 辛い。 苦しい。
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