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さすがに、決勝の相手は強いみたいだ。
さっきまでホイホイボールを操っていた2人も、苦戦し始めている。
「頑張れー!大河、浩平!」
「ここまで来たんだから、ちゃんとゴール決めろよー。」
応援している人たちに交じって、俺と雅人も声をあげる。
「僅差だねー。」
「さすがに、決勝の相手はスポーツできるやつ集めてるみたいだしな。」
「大河と浩平もスポーツできるし、大丈夫だよ。」
「ま、あの2人はスポーツバカだから。」
「ははっ、なにそれ。」
苦戦しているけど、きっと大河がかっこよくシュートを決めるんだ。
心の中で子供が考えるようなことを思いつつ、雅人と話しているときだった。
「龍っ!!!」
突然、大河が大声で俺の名前を呼んだ。
なに…
そう思って大河の方を向いた。
その瞬間。
俺はスローモーションを見ているようだった。
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