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心哉は、それを聞いた瞬間、唇をかみしめた。
それは、本当に一瞬で、東堂先輩は気づかなかったみたいだ。
…でも、俺にはわかった。
俺も、何度同じことをしただろう。
…心哉は…
…東堂先輩のことを…
「わかりました…」
心哉は、俺に手を振ると、保健室を出て行った。
その顔は、とても辛そうで…
思わず東堂先輩に言いたくなってしまった。
俺よりも、貴方を想ってくれる人がそばにいますよ、って。
…でも、そんなことするのは、きっと心哉のためにはならないよね…
「…とりあえず、ベッドに座りなよ。病院から帰ってきたばかりの龍君をずっと立たせておくわけにはいかないからね。」
そう言ってベッドに俺を座らせた。
「…で、話ってなんですか?」
恐る恐る、俺は東堂先輩に問いかけた。
…まさか、ココで…
ヤられるのか…?!
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