Dragon's viewpoint 11

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「…大河君に、想いを伝えたくないのかい?」 俺の質問には全く答えず、東堂先輩は俺に聞き返した。 「…それは…」 もちろん、伝えたい。 伝えたいに、決まっている。 「…伝えたい…です…」 「よし。」 東堂先輩は、包帯をまいた俺の頭を優しく撫でた。 …あ、先輩の手、温かいな。 ガチッ ドアを開けようとする音がする。 「…いいかい、龍君。僕が言うことに君は何も言わなくていい。…これは僕からのお詫びだから、君は何も気にしなくていい。ただ…僕に委ねてくれれば、大丈夫だから、いいかい?」 口早にそう言うと、ベッドに座っていた俺の身体に布団をかぶせた。 そして、その俺になぜか跨る東堂先輩。 …一体、これから何が始まるというんだ…? 保健室の鍵が開く音がする。 東堂先輩は俺の両腕を片手で掴むと、俺の耳元で囁いた。
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