Dragon's viewpoint 11

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「…キス、するね。この手は…まぁ、演出かな。少し、我慢してね。」 そして、俺の唇に、東堂先輩の唇が触れた。 全然意味がわからなかったけれど、東堂先輩のキスはとても優しくて、俺は言われるがまま、黙ってキスを受け入れていた。 先輩は俺の唇をついばむようにキスをして、俺の唇を濡らしていった。 「…んっ…」 くすぐったい。 …そのせいか、さっきまで保健室の外から聞こえていた音のことを、すっかり忘れていた。 いきなり。 ベッドを覆っていたカーテンが。 勢いよく開けられた。 …え? そこに立っていたのは。 目を見開いて呆然としている、大河だった。 …なんで?! どうして、ここに大河がいるの?! どうして、わざわざ東堂先輩は大河にキスを見せるの?! こんなシーン見られたら… 俺、もう大河に何も言えないじゃないか…!
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