Dragon's viewpoint 11

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「…はぁ…せっかくいいところだったのに、邪魔が入ってしまった。」 いきなり、東堂先輩がわけのわからないことを口にした。 …どうすればいい? 俺は混乱しそうだった。 でも、その台詞を言った後、東堂先輩が俺のことを一瞬見つめた。 大丈夫だから。 心配しないで。 そう、言っている気がした。 先輩の目は、優しかった。 大河が東堂先輩を睨んだ後、俺を見る。 …大河… 俺の目から、訳もなく涙がこぼれた。 …この涙は、どういう意味で出たんだろうか。 わからない。 ただ… 多分、大河を見たからかもしれない。 あ、やっぱ大好きだなって、思ったからかもしれない。 「…東堂先輩、これは、いったい、どういうことですか。」 「…見ての通り、キス、ですが。」 「…知っています。俺が聞きたいのは、なんで、龍にキスをしたのか、と聞いているんです。」 「…なるほど。」 東堂先輩は余裕の笑みを浮かべた。 どうやら、大河を挑発しているみたいだ。
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