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「劉哉のやつ、アイスぐらい用意してっかな?」
ふと。
キーンと冷えているアイスを想像して、俺はゴクリと唾を飲む。
それは、何とも素敵な考えだ。
別にあると決まったわけでもないのに、俺の足は途端に軽くなる。
何とも現金な足である。
「アイスが俺を待っている…と♪」
俺は即興で作った歌を口ずさみながら、更に足を速めようとする。
───が。
「……!!!」
後ろから聞こえてきた、本当に微かな悲鳴に、俺の足はピタリと止まる。
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