1228人が本棚に入れています
本棚に追加
周りの人は気付いていないようで、急に足を止めた俺を迷惑そうに見ながらも、その場を通りすぎて行く。
だけど、俺だけはその場を動けなかった。
確かに聞こえたのだ。
自慢ではないが、俺は耳が良い。
いや。
耳だけでなく目や鼻も良いのだが、それはこの際関係無い。
聞こえてしまったということが問題なのだ。
「あぁくそっ!」
もやもや してても始まらないと、俺は今来た道から踵をかえす。
そしてその正義感の強い性格が、俺の命運を左右することとなったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!