出会い

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周りの人は気付いていないようで、急に足を止めた俺を迷惑そうに見ながらも、その場を通りすぎて行く。 だけど、俺だけはその場を動けなかった。 確かに聞こえたのだ。 自慢ではないが、俺は耳が良い。 いや。 耳だけでなく目や鼻も良いのだが、それはこの際関係無い。 聞こえてしまったということが問題なのだ。 「あぁくそっ!」 もやもや してても始まらないと、俺は今来た道から踵をかえす。 そしてその正義感の強い性格が、俺の命運を左右することとなったのだ。
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