プロローグ

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「あぁ。起きたんですか、飛鳥(アスカ)。 おはようございます」 その美青年は 天使のような笑顔で、呑気に俺に挨拶を寄越す。 今更だが、俺の名前は 鳳 飛鳥(オオトリ アスカ)。 そして今 俺の名前を読んだ美青年は 神埜 澪(カミノ レイ)。 澪は言葉通り モデル顔負けの美貌で俺に微笑む。 少し傾げた首に、男にしては少し長い、絹のようなライトブラウンの髪がサラッと落ちる。 それだけで、男の俺でも思わず ドキッとしてしまう。 まぁ、それは澪が中性的な美貌だということも関係しているのだが。 寝起きにこれは反則だろ… 心構えをしていない時に澪の美貌を見るのは、何とも心臓に悪い。 見慣れている俺でもこうなのだから、他のヤツはどうなってんだ…? 俺は密かに思いながらも 「あぁ、はよ」 取り合えず挨拶を返す。 ちなみに見慣れていると言ったのは、澪が俺の幼馴染みだからだ。
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