第1章

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広美ちゃんと、もう1人仲良い友達の、つる。 つると一緒に広美ちゃんちに行ったときの事。 お菓子の詰まった大きな袋が3つ。 広美ちゃんのお父さんが買って帰ってきたらしい。 「やったーーー!!」 と声を上げた瞬間、「可奈のは無いよ。」 広美ちゃんにそう言われた。 泣く姿を見られたくない私は、走って玄関まで行き、靴を履いていた。 「うそに決まってるじゃん!!冗談よ!?」 そう2人が言ってきたが、お構いなしに走って帰った。 あんなの!いらないよ!あんなの・・。嘘ばっかり、欲しいよ、悲しいよ、寂しいよ。 欲しくてたまらないはずなのに、それよりも悲しい感情の方が強かった。 家に着き、姉のベッドで1人泣き叫んだ。仲間外れ・・。  「「ピンポーン」」 誰か来た。誰だろう。今は誰にも会いたくない。鳴り続けるチャイム。くどいなぁ。 顔を洗い、玄関を開けた。 そこには広美ちゃんとつるが立っていた。 「本当にごめん・・。本気にすると思わなくて・・。」 そう言ってお菓子の詰まった大きな袋を渡してきた。 「ありがとう・・・。」 広美ちゃんもつるも、大きな袋を持っている。 私の家で、みんなで仲良く食べた。 何を言われても本気にする私の性格を把握したのか、それ以降こんな事は無かった。 そして、家族に泣いた事がばれぬよう、姉の枕を外に干した。 どこまでも強がりなんだ。 弱虫だと思われたくなくて、いつも元気な可奈を見てほしくて、嫌われたくなくて。 バカなんだ。変なプライド持って、素直になれない。 別に、好かれようとして生きてるわけじゃないのにね。 イジメって、多分こんな感じなんだと思う。 これがエスカレートしていくと、取り返しのつかない事態にまで陥ってしまう。 事故や事件が多い中、このストレス社会だから理解はできる。 そして、自殺は減るどころか増える一方。それが現実。 日本の年間死者数、約115万人。 そのうち、1年間で3万人以上の人が、自ら命を絶っている。 広島県は100万都市だが、こんな事が広島で一遍に起こってしまうと、 広島県は空っぽになってしまう。 それだけ、多くの命が1日に失われている。 イジメられてる子、イジメてる子、減らすにはどうするべきか。 イジメを見つけて見過ごす人もイジメてる側の人間だ。 あなたは、今、大丈夫? もし、あなたが今、何もしたくないのなら、何もしなくていいじゃない。
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