第一章

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「……ちあちゃん…?」 どこか懐かしい声が聞こえて振り返るも、金メッシュさんと與くんしかいない。 …気のせいだよね。 早く帰って、録画していたドラマ見よ~♪ 今日から家に誰もいないから、ゆっくりできる♪ 私は足取りを軽くしながら、宇野ちゃんたちと家路を歩いた。 「じゃ、ばいばい。千晃、秀太」 「うん♪また明日ねー♪」 私と秀太、宇野ちゃんとにっしーでの家の方向がココで別れる。 しばらくすると、私の家に着き、そこで立ち止まる。 クルッと振り返って、秀太に言う。 「じゃ、秀太。また明日ね♪」 「おう。気をつけてな。今日、親父さんたち居ないんだろ?」 「うん。秀太ったら心配しすぎだよぉ。私、もう子供じゃないんだから」 ふふっ、と笑みを零すと、秀太も釣られて笑った。
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