第一章

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イケメンという部類には 入るんだけど、私的には唇がね…(笑) 「実彩子~! !会いたかったー!」 いきなり教室に入ってくるなり、宇野ちゃんに抱きつくにっしー。 うわー、見せつけやがって~ 「ちょっ、隆弘! 離れて~!」 なんて、嫌がりつつも、嬉しそうな顔してるし。 なんだかんだ、ラブラブカップル。 「宇野ちゃんの彼氏?」 「うん。そだよー。そろそろ2年目になるんじゃないかなぁ」 「へぇ~」 直也くんが宇野ちゃんに尋ねるが、聞いていないようなので 私が答えた。 そして、私の隣にはいつの間にか 秀太が。 「そーそー。こいつら、中2の頃から付き合ってんのー」 「そうなんだ。…ってか、ダレ?」 「千晃の幼馴染の末吉 秀太! よろしく!」 秀太が直也くんに手を差し出す。 直也くんは一瞬 驚いたが、すぐに笑って、手を握り返した。 「俺は浦田 直也! よろしくな、秀太!」 「おう!」 熱く手を握った二人を微笑ましく見てると、隣の席のやつがのっそり起き上がった。 そして、衝撃の一言。 「_____さっきからなんなん?うるさいねんけど」 その場にいた、私、直也くん、秀太、にっしー、宇野ちゃんが固まった。 お互い 口を開いたのは30秒後。 「お前こそ、何や與ー! !」 ワナワナと唇を震わせて言ったのはにっしー。 「ん?何やって言われてもなぁ。アンタら、ちょっと 静かにしてくれへん?」 うざったそうにそう言って、また机に突っ伏した彼。 な、な、なんなのコイツ!
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