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秋……っても、まだ全然暑いんですけど。
朝のホームルーム前の廊下は、歩行者天国だ。
好きな奴等が好きな事やって、人で溢れかえっている。
そんな風景の中で、一際目立つ一人の男に群がる女子の集団……。
「ねぇ静夜ぁ?私と付き合ってよぉ!」
「えー!?やだ!静夜は皆のモノじゃなきゃ嫌!」
静夜(せいや)と呼ばれる青年の周りの十人位の女子の間で、ちょっとした告白大会が行われている。
しかし、周りはいたって当たり前の見慣れた風景なので関心を寄せない。
「心配すんなよ。俺は俺のモノにしかならねぇよ」
笹岡静夜(ササオカセイヤ)がそう言って笑うと、周りで騒いでた女子が「カッコイ~!」と囃し立てる。
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