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僕は今、人生最大の危機に遇っている
はあぁぁぁぁ…
何でこんな目に………
授業が終わり、帰ろうと廊下を歩いている時だった
『話があんだよ!ちょっとこっちに来な!』
自分の靴箱まですぐそこだというところでいきなり目の前に立ちはだかり、仁王立ちでそう告げたのは僕の知らない女子
しかも金髪に近い髪の毛に、腕のところには何かごちゃごちゃした髪飾りがたくさん
耳には大きな輪っかのピアス
化粧も濃くて、巷(ちまた)でいう『ギャル』とか『ヤンキー』という部類に当てはまりそうな感じ
今まで、目立たないように生きてきた
そう…
こんな人達に絡まれないために…
「おいっ!どこ見てんだよ!」
「え…あ…いや………別に、何も…」
人が通らない校舎裏に連れてこられたかと思うと、突如キレ始めた彼女
「………」
「………」
「………」
かと思ったら黙るし…
───怖いんだけど
「…あの………」
「あんだよ!」
「僕、これから塾があるんだけど………帰ってもいい?」
「はぁっ?!」
ひぃっ!
怖い!
鞄を両手で抱え、背筋を反らした
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