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「あの…僕に何か用事でしょうか?」
「用事がなきゃ、わざわざ呼ばねーよ!」
うわぁー!
もう、めちゃくちゃ怖いんですけど…
僕が何したの?
ねぇ、何したの?
だけどそんなの、怖くて絶対聞けない
はぁ…
朝からテストでヤマ張ったトコが全然違ったし
テーブルに置いてあった弁当を間違えて持ってきたらしく、蓋を開けたら桜でんぶでハートマークを描いた愛妻弁当丸出しの父さんのだったし…
今日は、人生で最悪の日だ…
「おいっ、アンタ!」
「………はい…何でしょう?」
「あたしの話、聞く気あんのか?」
「…ありますよ」
なくてもあるって言わないと殴られそうだし…
何か…泣きたくなってきた
「じっ…じゃ…じゃあ、言うぞ?」
「………」
「いいか?」
「………どうぞ…」
改まってそう言われ、少しうな垂れながら先を促す
「う…あ、えっ…と………だな。げほっ、う…んんっ!」
「大丈夫ですか?」
唾を気管に詰まらせたらしく、咳払いする彼女に声を掛けた
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