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いつも歩く朝の道のりに、いつもの顔ぶれがバス停に並ぶ…
毎日逢っている筈なのに…
『おはよう。』
の、一言も、笑顔も出さずに立ち並ぶ人の群れ…
車出勤なのか…道路を走る車やバイク…私と違った個人プレーが少し羨ましい…
バスに乗る三段の階段…顔をあげても見慣れた同じ顔が乗り込む私達を見下げている…この瞬間が私は一番嫌いだ…
人の眼が冷たく、蔑まれて感じる…だから私は乗り込む人間を誰も観ない…
いつの頃からだろう…
人を観なくなったのは…いつの頃からだろう…
会話をなくしたのは…
幼き頃は、なんの疑いもなく話し掛けた私…
公園で、知らない彼等とサッカーをして遊んだ…
クラス替えで、前の席の知らない彼に話し掛けた私…
どこに逝ったのだろう…あの頃の私…
ねぇ…あなた…
昔の私を知りませんか?
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